事例紹介

四十九日の法要に招かれて〜看取りの先にある「家族」としての絆〜

目に見えない苦痛との孤独な闘い

癌末期(腹膜播種)による激しい身体的苦痛と、止まらない吐き気。腹水がないからこそ周囲に伝わりにくいその苦しみに対し、私たちは主治医の指示の元、薬剤師との連携をはかり医療用麻薬を用いた緻密な緩和ケアを提供しました。身体の痛みを止めるだけでなく、ご家族の心の痛みを分かち合う「一番近い相談窓口」として、最期まで並走し続けました。

【介入:医療を超えた、一人の人間としての寄り添い】
主治医の適切な調整により、最期は穏やかな時間を過ごされ、ご家族も納得のいく形でお見送りをされました。しかし、私たちの関わりは、その瞬間に終わるものではありませんでした。

【四十九日の法要、お骨を囲んで】
お別れから四十九日。ご家族から「ぜひ自宅での法要に来てほしい」とお声掛けをいただきました。
ご親族が集まる大切な儀式の場に、一介の看護師を招いてくださったこと。そして納骨に向かう前、お骨を抱えた息子様お二人が事務所を訪れてくださり共に、生前の思い出を語り合ったあの時間。それは、私たちが提供した看護が、単なる「医療処置」ではなく、ご家族の人生に深く溶け込む「真の支援」であった証だと感じています。

【Crescentの想い】
「利用者が亡くなったら終わり」にしない。
私たちは、最期の苦痛を取り除く確かな技術と、お別れした後も法要に呼んでいただけるような、血の通った関係性を大切にしています。
これからも、地域のご家族にとって、一生涯を通して頼っていただける心の相談窓口であり続けたいと考えています。